大人の発達障害とは?

大人の発達障害

 

職場で、

「時間や約束を守れない」

「仕事に集中できない」

「上司や同僚とのコミュニケーションがうまくとれない」

などの悩みを抱えている人は意外に多いものです。

 

 

また、このような上司や部下を持った人が、逆に悩みを抱えることもしばしば見受けられます。

一昔前なら、「未熟な人間」「社会性がない」「風変わりな人」とひとからげにされていました。しかし、星野仁彦博士は著書の「発達障害に気づかない大人たち」のなかで、これらの人たちは、もともと脳に障害を抱えていると指摘しています。

 

ADHD (注意欠陥・多動性障害)

いつも落ち着きがなく、そわそわきょろきょろしていて、やらなくてはならないことに集中できない。思いつきで行動して、その影響がどこにどのようにあらわれてくるか、事前に考慮できない。やるべきことを先延ばしにして、仕事がたまっていく。対人関係が下手で、本意ではないのに相手を怒らせてしまったりして、孤立しやすい。自分はだめな人間だ、という思い込みが強く、仕事から離れると不安に陥りやすい。そのため、アルコール、ギャンブル、買い物、セックスなどに溺れやすい、などの傾向性が見られるといわれています。

 

多動というと、激しく動き回ったり、乱暴な印象がありますが、不注意優勢型の場合、おとなしく、のんびりしていて、ぼんやり、うっかりしている傾向が強く出ます。これもADHDです。とくに女の子には、このぼんやり、うっかり型が多いといわれています。

 

子供の時に、忘れ物が多かった、なんで先生に叱られたのかよくわからなかった、順番を待つのが苦手、授業中にじっと座っているのが苦痛、友達の気持ちを考えずに発言してしまい、嫌われたり、いじめにあった、などの体験がある人は、ADHDの可能性があります。

 

AS (アスペルガー症候群)

アスペルガー症候群の人は、上記のADHDの特徴を示すほか、人と付き合いたいという欲求がないため、社会性に乏しく、コミュニケーションスキルに欠け、こだわりが強く、融通がきかないという特徴があると言われます。一番わかりやすいのは、会話のキャッチボールができないことです。

 

人の話しを聞くことができないので、ひたすら自分の言いたいことだけを言います。もし、相手の言うことを聞かなくてはならない場合、強く当惑したり、不快感をあらわにしたりします。相手が何か言っても、相手の言葉はそのまままるでなかったかのように聞き流し、さらに自分の言いたいことだけを言います。また、人のつらさや気持ちなどを推し量ることができないので、思った通りのことを口にしてしまい、トラブルに発展することもあります。

 

ADHDにしても、ASにしても、発達障害としてわかりにくいのは、特にその人が高い知的レベルを示す場合です。もし学業が不振で、ひきこもりがちになったりすれば、何か問題があると周りが気づきます。

 

しかし、学校の成績が優秀で、高度に知的な作業に携わっている人で、発達障害の人も多いのです。社会性や基本的な生活習慣、ライフスキルが身についていない場合、社会に出て初めて、まわりとの軋轢が生じることによって、「なにかおかしい」と気づくのです。

 

大人の発達障害

 

カウンセリングで解決しよう

重度の発達障害の場合は、医師による治療や投薬が必要です。しかし、「社会に出て、なにかぎくしゃくするので困っている」という程度の障害であれば、カウンセリングによって問題を解決していくことができます。

 

星野仁彦博士の著書「発達障害に気づかない大人たち・職場編」にも、ライフスキルを向上させるポイントが親切に解説されています。でも、一人で悩みを抱えながら、実践していくことはなかなか大変です。そこで、「国際メンタルフィットネス研究所」では、発達障害を抱えて生き辛さを感じている社会人の方たちを、定期的なカウンセリングによってサポートします。

 

ひとつひとつテーマをクリアしながら、生き辛さを抜け出し、社会人として幸せになり、充実した日々を過ごせるようになるよう、サポートしていきます。

 

発達障害だからと言って、落ち込むことはありません。それを強みとして発揮していくことが不可能ではないからです。それには、ステップ・バイ・ステップでプログラムを進めていく必要があります。

 

高機能性の発達障害の方は、かなりのレベルで社会性を身につけることができますし、ライフスキルを習慣化することで、多くの問題を回避することができるのです。

発達障害を放置するのではなく、プロフェッショナルの手を借りて、ステップ・バイ・ステップで生き方上手になりましょう。たった一度の人生なのですから。

発達障害の部下や上司を持つ場合、それが発達障害であることに気づかないと、「なぜ話が通じないのだろう?」「なぜあの人は平気で人を傷つけるのだろう」と、深い懊悩にはまり込んでしまいます。

 

話が通じることは難しいということを前提に、いかに問題を最小限に抑えるか、いかに自分のストレスを軽減するか、スキルを磨いていきましょう。

 

発達障害の親に育てられた場合

発達障害を持つ親に育てられた場合、子供は十分な愛情を感じることは難しいです。子供は、愛されないのは自分が悪かったのではないかと思ってしまいます。しかし、実際は親に発達障害があったため、親が子供を愛する機能、愛を表現する機能を持っていなかっただけなのです。したがって、この点に気づくことによって、自己価値観が低い、自信がないといった問題が解決に向かうことがあります。悩みに悩み、自殺まで考えた人の母親の様子を聞かせてもらって、「発達障害だったのではないか?」と推測することはよくあります。

「話を聞いてくれない」「平気で傷つけるようなことを言う」「自分のことしか話さない」「気持ちをわかってもらおうとすると、不愉快そうにする」親御さんのどちらか、あるいは両方がこれらの特徴を持っている場合、発達障害の可能性があります。

「親に愛情が無く冷たい人なのではないか?」「自分が悪いのか?」と、子供は親の不可解な態度に悩み抜くのですが、発達障害があったのだとすると、愛情以前に、愛する機能を持っていない、あるいは持っていても表現できないということだったわけです。これは残念なことですが、事実を事実として受け入れ、親に満たしてもらえなかった心の空洞を、自分で埋めていくことしかできません。それでも、案ずるより産むがやすし、案外幸せになれるものです。

「あなたは悪くない」というメッセージを、これからも私は皆様にお伝えし続けていきます。

 

*状況によっては、カウンセリングでは対応ができないため、医師の診察をお勧めする場合があります。